私の背中を押してくれた、先生のコトバ。
Vol. 3: 大阪府 M・Mさん(41歳 女性)
大学生の頃、足や腕に発疹ができて皮膚科を受診しましたが、処方された塗り薬は効かず、1年後に大学病院で「乾癬」と診断されました。 その後さらに症状が悪化してしまい、絶望感と病院への不信感で治療をやめて自宅に引きこもっていたのですが、とある雑誌で乾癬治療の進化を知って「もう一度病院に行こう」と思い立ちました。そして久しぶりの診察室。そこで出会った先生の言葉は、今でもはっきり覚えています。
症状が改善すれば生活も変わります。自分に合う治療法を一緒に見つけていきましょう。
昔は有用な治療法が少なかったので、今でも「治療してもよくならないだろう」と諦めている方がいらっしゃいます。でも乾癬の治療は進化して治療選択肢も増えました。油断してはいけませんが、あきらめる必要もない病気なんです。
不信感をあらわにする私を、先生は自然に受け入れて、笑顔で話してくれました。そして「どこがつらい?」「まずどこから治したい?」と聞いてくれたのです。その時私は「この先生を信用してもう一度治療してみよう」と思いました。そして気持ちが軽くなった私は、友人から教えてもらった患者会にも参加するようになりました。これからは他の患者さんたちに、治療の選択肢が広がったこと、早く行動することで悩む時間が少なくなることを、伝えていきたいと思っています。
医師は「乾癬はよくすることができる」と思っているのに、患者さんは「よくならない」と思い込んでいたりします。まずは「ここを改善したい」という希望を医師に伝えてみてください。「それならできますよ」と言えることも珍しくありませんから。症状をなくすだけでなく、あなたの生活をよりよくするために、一緒に考えていきましょう。
皮膚科医や乾癬患者さんへのインタビューでお伺いした体験を参考に構成したフィクションです