外食・お酒・間食の注意点
なぜ食事療法が必要なの?
食事療法は、運動療法、薬物療法とともに糖尿病治療の3本柱の1つです。
なかでも食事療法は糖尿病治療の土台であり、インスリン注射をしている人でも飲み薬を服用している人でも、必ず行う必要があります。
というのも、薬の量は食事療法が守られていることを前提に決められています。
そのため、食事療法がおろそかになると、薬の効き目が強く出たり弱かったりと、糖の血中濃度(血糖値)が安定しなくなります。
薬の効果を維持するためにも、きちんと食事療法を続けましょう。
糖尿病食は健康長寿食
糖尿病の食事療法では食べてはいけない食品はありません。
糖尿病食は、いわば健康長寿食です。
1日に必要なエネルギー量を理解し、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルを過不足なくとることが大切です。
そのためには、積極的に食品交換表を利用して栄養バランスのとれた献立にしましょう。
そして、バランスのよい栄養摂取を心掛け、バラエティーに富んだ食生活をしていきましょう。
なお、1日に必要なエネルギー量は患者さんによって異なりますので、主治医と相談して決めましょう。
食品の分類の仕方
日本糖尿病学会発行の「糖尿病食事療法のための食品交換表」では、日常的に食べている食品を 栄養素の種類から6つの食品グループ(6つの表)に分けています。
ぜひ食品の分け方を覚えましょう。

外食時のメニューの選び方
外食は、エネルギー量のとりすぎにつながりやすく、栄養バランスにも偏りがみられます。
普段、家で食べている食事の素材や量、調理法などによるエネルギー量との違いを覚えておき、外食する際には、エネルギー量をとりすぎないように注意しましょう。
外食を選ぶ時の注意



お酒を飲んでもいいですか?
少量のお酒は食欲を増進させ、ストレス解消に役立ちます。しかし、お酒によって自制心がゆるみ、飲みすぎ、食べすぎとなることもあるので、お酒は糖尿病患者さんにとって好ましくない食品です。また、経口血糖降下薬の服用やインスリン注射をしている人が糖質を含まない食事をとらずに飲酒した場合、低血糖が起こりやすくなります。
いずれにしても、お酒については主治医とよく相談し、その指示を必ず守りましょう。



間食をとってもいいですか?
間食は、1日の必要エネルギー量の範囲内で、午後3時ごろにとるようにしましょう。夕食後の間食は、夜間の血糖値を上げる原因となるため、おすすめできません。また、血糖値を急上昇させやすいスナック菓子やチョコレートなどのお菓子は避け、牛乳や果物を適量とるように心掛けましょう。それでも、どうしてもおなかが空いて困るときはカロリーが低く満腹感が得られやすい食品をとるようにしましょう。なお、患者さんによっては間食の条件が異なります。あらかじめ間食については主治医とよく相談しておきましょう。
