糖尿病の検査~血糖コントロール目標~
定期検査で病状をチェックする
糖尿病の初期は自覚症状がほとんどありません。病状を把握するためには血糖値やヘモグロビンA1c(エーワンシー)を継続的に検査することが必要です。具体的な目標は、主治医に確認しましょう。
ヘモグロビンA1c
血糖値が高くなるとブドウ糖が赤血球の中のヘモグロビンと結合します。これがヘモグロビンA1cと呼ばれるもので、血糖値が高いほどヘモグロビンA1c値も大きくなります。この値は、赤血球の寿命(約4ヵ月)から過去1~2ヵ月の血糖コントロール状態を示していると考えられています。ヘモグロビンA1c値は合併症の進行と深く関係しており、NGSP値7.0%未満がコントロールの目安となります。
血糖コントロール目標
治療目標は年齢、罹病期間、臓器障害、低血糖の危険性、サポート体制などを考慮して個別に設定します。

注1)適切な食事療法や運動療法だけで達成可能な場合、または薬物療法中でも低血糖などの副作用なく達成可能な場合の目標とする。
注2)合併症予防の観点からHbA1cの目標値を7%未満とする。対応する血糖値としては、空腹時血糖値130mg/dl未満、食後2時間血糖値180mg/dl未満をおおよその目安とする。
注3)低血糖などの副作用、その他の理由で治療の強化が難しい場合の目標とする。
注4)いずれも成人に対しての目標値であり、また妊娠例は除くものとする。
日本糖尿病学会編・著. 糖尿病治療ガイド 2024, 文光堂, 2024より改変