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インスリン治療のあゆみ
インスリン発見からの一世紀
インスリンの進歩の歴史動画

インスリンが発見されておよそ100年が経過した現在、かつて不治の病であった糖尿病の多くの患者さんが世界中でインスリンの恩恵を受けています。

一世紀に渡る科学の進歩と発見により、糖尿病と共に歩む人々の多様なニーズに応えることができるようになったのです。

インスリンの進歩の歴史を知るために、本動画にてインスリンが初めて発見された1920年代にさかのぼってみましょう。

インスリンの発見
医学部棟屋上のバンティング(右)とベスト(左)

医学部棟屋上のバンティング(右)とベスト(左)

きっかけは、エリートとは呼べない外科開業医のひらめきから

20世紀の医学市場、最大の発見の1つは、紛れもなくインスリンです。インスリンの歴史は1921年のカナダ、トロントより始まります。

そしてその主役は、決してエリート研究者とは言えない、経済的な不安さえ抱えていた外科開業医、フレデリック・バンティングだったのです。

1920年10月30日の深夜、バンティングは、知り合いの教授から紹介された論文に目を通します。そこには、ランゲルハンス島と糖尿病の関係が指摘されていました。論文を読み終えたバンティングは、論文を膝の上に開いたまま眠りに落ちます。そして、深夜2時頃、突然脳裏に浮かんだあるアイデアに叩き起こされます。

本物のマージョリー(実験犬33号)

本物のマージョリー(実験犬33号)

バンティングは11月7日にトロント大学生理学教室のマクラウド教授と面会し、難色を示されても引き下がらず実験の許可を取りつけます。助手のベストが加わり、1921年5月17日に最初の手術を開始。試行錯誤を繰り返しながら、1921年7月30日に十分に変性した膵臓を取り出すことに成功します。

リンゲル液の中ですりつぶして得た膵臓抽出物を膵全摘犬に投与した結果、200mg/dLあった血糖が110mg/dLまで低下したのです。

バンティングとともに写っている写真のイヌ(408号)は膵摘犬マージョリーと紹介されている書籍も多いのですが、若干ふっくらして見えるこちらが本物のマージョリー(実験犬33号)です。
個性あふれるトロントチーム
バンティング(左)とベスト(右)

バンティング(左)とベスト(右)

若きトロントチームの「猪突猛進」が成功のカギ!

インスリンの発見は、若く情熱にあふれた個性的な4人のトロントチームによって成し遂げられました。

  • フレデリック・グラント・バンティング
    化学の知識や実験手技はなかったが、母校のトロント大学のマクラウド教授に話を持ち込んで受け入れられました。
コリップ(左)とマクラウド(右)

コリップ(左)とマクラウド(右)

  • チャールズ・ハーバート・ベスト
    マクラウド教授のお気に入りで、生理学と生化学の優等コース4年生の時に研究助手としてバンティングに紹介されました。
  • ジェームズ・バートラム・コリップ
    若くして認められた研究者で、コリップが抽出し直した膵臓抽出物により初めてヒトでの効果が確認されました。
  • ジョン・ジェームズ・リカード・マクラウド
    当時の生化学の第一人者。「成功の確率は高くない」と思いながらもバンティングを受け入れ、チームを指導しました。

バンティングが深夜にひらめき、マクラウド教授が研究機会を与え、助手のベストが初期の孤独な研究を支えました。そしてそこにコリップの生化学研究スキルが加わり、この快挙が達成されたのです。

インスリンの製剤化
発売当時のアイレチン

発売当時のアイレチン

ひとりでも多くの患者さんの命を救うために

インスリン発見後、多くの医師たちからインスリン提供の要請がトロント大学に殺到します。しかしトロント大学研究室での大量生産に向けた試みは挫折の連続。トロント大学は製薬会社との連携に踏み切ります。

アイレチン製造に必要なブタの膵臓の山

アイレチン製造に必要なブタの膵臓の山

  • トロント大学とイーライリリー社の共同開発
    1922年5月イーライリリー社は安定した品質のインスリンの大量生産を世界に約束しました。
  • アイレチンの製剤化(1922年)
    豚の膵臓から抽出した高濃度インスリン溶液「アイレチン(Iletin)」の製剤化に成功しました。
  • アイレチンの発売(1923年)
    世界で初めてインスリン製剤「アイレチン」の大量生産を実現、販売を開始しました。
アイレチンの画像

アイレチン

1922年頃のアイレチン注射では、2ccの注射器、針は8分の3インチ(約9.5mm)/25ゲージのステンレス注射針を使用していました。時には、スチール製の注射針を砥石で研いで使うこともありました。

インスリンの力価が弱かったため、一度に5cc程度を投与する場合もあり、針を刺したまま再充填しながら複数回注射を打つ必要もありました。

不純物も多く含まれていたため、疼痛を引き起こすことも多く、注射部位に膿瘍ができる始末でした。

患者さんの人生に起こった大きなミラクル
世界で初めてインスリンの投与を受けた糖尿病患者さん:レナード・トンプソン

世界で初めてインスリンの投与を受けた糖尿病

患者さん:レナード・トンプソン

インスリン製剤の投与を受けて血糖の改善が確認された世界で初めての糖尿病患者さんは、14歳のカナダ人でした。1919年14歳で糖尿病と診断されて、1921年には、やせ細って骨と皮だけになっていました。

1922年1月11日、バンティング調製の抽出液(イヌ由来)を投与したところ血糖値は120mg/dL下がりましたが、まだ320mg/dL、尿ケトン体は強陽性のまま、注射部位異常で中止に至りました。

1922年1月23日にコリップが調製した抽出液(ウシ胎児由来)で120mg/dLまで低下し、ケトンも消失しました。

トンプソンの糖尿病との闘い
患者さんの人生に起こった大きなミラクル
法律家としても活躍し、母となり3人の子を育てた:エリザベス・ヒューズ

法律家としても活躍し、母となり3人の子を育てた

:エリザベス・ヒューズ

1922年8月、トロントでバンティングからアイレチンの投与を受けたのは、14歳のエリザベス・ヒューズでした。父親は、アメリカの国務長官を務めたチャールズ・エバンス・ヒューズ。大学を卒業し、3人の子を育てながら法律家として民事関係の事件にすぐれた手腕を示しました。

後年、自身がインスリンを使うまでの苦しい断食生活を「トロントで正常な生活に目覚める前の悪夢だった」と回顧しています。1981年、心臓発作で急死するまでの58年間に42000本近くのインスリンを投与。しかし、自身が糖尿病であることを、彼女は生涯にわたってごく近い家族以外に明かしませんでした。

ヒューズが姉に送った手紙

インスリンが「ミラクル」と呼ばれる理由

インスリン発見以前の1型糖尿病患者さんの主な治療といえば、1909年にアメリカ人医師であるアレンが提唱した「飢餓療法」でした。いわゆる糖質を中心に食事を制限し、血糖値の上昇を抑える方法ですが、このような方法では寿命を数年延長できる一方で、やせ衰えて死を待つのみの状態でした。言い換えれば、糖尿病はミイラのような痛々しい肉体となり死を待つだけの恐ろしい病気だったのです。多くの若い命が失われました。

このような悲惨な状態から多くの人々を解放したのがインスリンです。もちろん食事療法は重要ですが、インスリンによって血糖マネジメントができることにより、食事は極端に制限をし続けるものから、家族や友人と一緒に楽しむものへと一変しました。さらには、年相応のみずみずしい肉体を取り戻すまでになりました。これを「ミラクル(奇跡の薬)」と呼ばずになんというのでしょう。

インスリン発見から100年、さらなる革新へ
イーライリリー社は1923年に世界で初めてインスリンを一般発売した企業として、今後も画期的な糖尿病治療薬の研究、開発および情報提供活動に尽力し、糖尿病と共に生きる一人ひとりに寄り添い貢献してまいります。
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PP-LD-JP-1034 / 2025年3月

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